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【秋田しんせい】子牛事故防止に向け 石灰塗布機導入

2024.09.13

 JA秋田しんせい和牛改良部会や秋田県中央家畜保健衛生所などで構成する「子牛事故防止委員会」は、子牛の事故死亡率を低減させ、家畜市場への上場頭数確保と農家の所得向上につなげることを目的に、電動の石灰塗布機を新たに導入しました。
 JAでは子牛の下痢・肺炎予防に有効な石灰乳による牛舎消毒の実施を呼びかけており、石灰塗布は強い消毒効果と塗布面への病原体の封じ込めが期待できる他、牛舎が明るく衛生的になり、早期の異常発見が可能となります。管内では人手不足や準備の作業時間の手間が原因で石灰塗布作業を行う農家が少なかったが、部会員への普及と作業の効率化を図り、幅広い範囲で消毒作業を実現するため塗布機導入に至りました。

牛舎に石灰塗布をするJA職員(9月13日、秋田県にかほ市で)

 新たに導入した塗布機はスプレーガンタイプで、広範囲へ均一に吹き付けることができ、作業時間の大幅な短縮が可能となります。
 9月13日には、にかほ市の農家の牛舎で石灰塗布作業を行いました。JA職員が機械の使い方を指導した後、約200平米の範囲で作業を実施。従来のはけなどを使った時と比べ作業時間は2分の1ほどに短縮できました。牛舎消毒を行った農家は「作業の手間と時間が減って助かった。これからも利用していきたい」と話しました。
 今後、JAでは希望する農家に機械の貸し出しと使い方の説明を行っていきます。営農経済部畜産振興課の佐藤大地係長は「今後も農家が健康で発育良好な子牛を出荷できるよう、これを機に石灰消毒をさらに普及させたい」と話しました。